手話検定と手話技能検定はどっちがいい?目的・難易度・履歴書で比較

全国手話検定試験と手話技能検定を比較するイメージ

※この記事は2026年9月25日時点の公式情報をもとに作成しています。試験日・会場・受験料は変更される場合があるため、申込前に各主催者の最新案内をご確認ください。記事内の写真は内容をイメージしやすくするために生成した画像で、実際の試験会場や受験者ではありません。

「全国手話検定試験と手話技能検定は、名前が似ていて違いがわかりにくい」と感じる人は少なくありません。どちらも手話の学習成果を確かめられますが、重視する力と試験方法にははっきりした違いがあります。

手話での会話力を確かめたいのか、語彙や読み取りを段階的に学びたいのかを決めると、自分に合う検定が見えてきます。

目次

手話検定と手話技能検定は目的で選ぶ

選び方の目安

  • ろう者との会話力を確かめたい人:全国手話検定試験
  • 指文字から始め、語彙や読み取りを段階的に学びたい人:手話技能検定
  • 履歴書や仕事への活用を考える人:検定名だけでなく、実際に会話できる力と取得級を重視
検定 重視する力 主な試験方法 向いている人 受験料
全国手話検定試験 ろう者とのコミュニケーション 読み取りに加え、面接形式の表現・会話 手話サークルや地域活動で会話力を伸ばしたい人 4,700~10,600円
手話技能検定 指文字・語彙・例文・読み取り 級により在宅筆記、会場・Web、実技動画 独学やWeb受験を活用して段階的に進めたい人 2,500~11,500円
対面で手話を使う学習とパソコンで手話を学ぶ様子の比較イメージ
対面会話を重視するか、映像の読み取りを段階的に学ぶかが大きな分かれ目です(生成イメージ)

2つの検定の違いを比較

比較項目 全国手話検定試験 手話技能検定
主催 社会福祉法人 全国手話研修センター NPO手話技能検定協会
級 5級・4級・3級・2級・準1級・1級 7級~1級
入門レベル 5級:学習6か月程度、300~400語 7級:指文字中心、学習1か月・8時間程度
会話・読み取り 面接委員との表現・会話を含む 3~6級は映像を見て選択回答
受験方法 年1回の会場試験が中心 在宅・Web・会場・実技動画

会話の実践力を確かめたいなら全国手話検定試験、指文字から段階的に学び、Web受験も活用したいなら手話技能検定が選びやすいでしょう。受験料は後半の「受験料を級ごとに比較」で級別に確認できます。

同じ3級でも難易度と試験内容は同じではない

検定名の前にある「3級」だけを見て、同じレベルだと考えるのは避けましょう。主催団体が示す学習期間や出題内容が異なります。

3級の比較 学習の目安 語彙の目安 主な内容 受験料
全国手話検定試験 1年6か月程度 1,200~1,400語 読み取り、スピーチ・会話 6,000円
手話技能検定 2年・160時間程度 1,000語・例文300 映像の読み取りを選択式で回答 Web 6,500円/会場7,500円
級の数字ではなく、出題範囲と試験方法で選ぶことが大切です。会話の緊張感まで含めて確かめたいなら全国手話検定、映像の読み取りを中心に進めたいなら手話技能検定が合いやすいでしょう。

全国手話検定試験が向いている人

対面で手話による会話力を確かめる様子のイメージ
相手を見ながら手話で伝え合う力を伸ばしたい人に向きます(生成イメージ)

全国手話検定試験が合いやすい人

  • ろう者と手話で会話する力を身につけたい
  • 手話サークル、地域活動、接客などで実際に使いたい
  • 語彙だけでなく、表現・会話も含めて評価されたい
  • 学習歴に応じて5級から1級まで進みたい

全国手話検定試験は、手話の知識だけでなく、ろう者とのコミュニケーション能力を測ることを目的にしています。5~3級でも読み取りとスピーチ・会話があり、2級以上では筆記に加えて表現・会話が行われます。

手話技能検定が向いている人

パソコンの映像を見ながら手話の読み取りを学ぶ様子のイメージ
指文字や語彙から段階的に学び、Web受験も活用したい人に向きます(生成イメージ)

手話技能検定が合いやすい人

  • 最初は指文字から無理なく始めたい
  • 独学で語彙と例文を積み上げたい
  • 会場だけでなくWeb受験も候補にしたい
  • 映像を見て手話を読み取る力を確かめたい

手話技能検定は7級から始まり、入門者が小さな段階を踏みやすい構成です。7級は自宅で受ける筆記試験、3~6級は会場またはWebで映像を見て回答します。1・2級は実技動画を提出する方式です。

初心者は何級から受ける?

学習状況 全国手話検定 手話技能検定 選び方 受験料
始めたばかり 5級は学習6か月程度が目安 7級は指文字、6級は100語 まず達成感を得たいなら7級・6級 2,500~4,700円
6か月~1年 5級・4級 5級・4級 会話か読み取りかで決める 5,300~7,000円程度
1年半~2年 3級・2級 3級 公式の出題範囲を確認する 6,000~8,000円程度
3年前後 準1級・1級 2級・1級 実技内容と受験資格を確認する 9,300~11,500円

※学習期間は各主催者が示す目安です。教室の受講歴、ろう者との交流機会、学習頻度によって到達度は変わります。

受験料を級ごとに比較

全国手話検定試験

級 学習期間の目安 語彙数の目安 主な試験 受験料
5級 6か月 300~400語 読み取り・スピーチ/会話 4,700円
4級 1年 800~900語 読み取り・スピーチ/会話 5,300円
3級 1年6か月 1,200~1,400語 読み取り・スピーチ/会話 6,000円
2級 2年 約2,100語 筆記・読み取り・表現/会話 8,000円
準1級 2年6か月 約2,600語 筆記・読み取り・表現/会話 9,300円
1級 3年 約3,500語 小論文・読み取り・表現/会話 10,600円

※小・中学生は一般料金より低い受験料が設定されています。

手話技能検定

級 学習期間の目安 主な受験方式 補足 受験料
7級 1か月・8時間 在宅筆記 指文字中心 2,500円
6級 3か月・24時間 Web/会場 100語 4,500円/5,500円
5級 6か月・40時間 Web/会場 200語・例文30 5,500円/6,500円
4級 1年・80時間 Web/会場 500語・例文100 6,000円/7,000円
3級 2年・160時間 Web/会場 1,000語・例文300 6,500円/7,500円
2級 3年・240時間 実技動画 技能検定3級の取得が必要 9,500円
1級 3年以上・240時間以上 実技動画 技能検定2級の取得が必要 11,500円

合格率から難易度をどう見る?

手話技能検定が公表する2024年の合格率は、4級が実施回により83.5~85.2%、5級が96.9~98.1%、6級が91.5~93.4%でした。一方、3級は68.3~70.3%、実技の2級は61.2%、1級は50.0%です。

ただし、合格率は受験者の学習歴や受験者数に左右されます。さらに、2つの検定は出題形式が違うため、合格率だけで「どちらが簡単」とは判断できません。受験予定の級の出題範囲とサンプル問題を確認するほうが、難易度をつかみやすくなります。

履歴書には検定の正式名称を書く

履歴書に記載するときは、似た名称の検定と混同されないよう、取得年月と正式名称、級をそろえて書きます。

履歴書の記載例

2026年11月 全国手話検定試験 3級 合格
2026年10月 手話技能検定 3級 合格

資格欄に書くだけでなく、志望動機や自己PRで「どのくらい学んだか」「手話を使った経験」「今後どう活かすか」まで具体的に伝えると、学習成果が伝わりやすくなります。

仕事に活かすなら検定だけでなく会話経験も大切

手話の学習歴と仕事への活かし方を相談する様子のイメージ
資格名に加えて、学習歴と実際のコミュニケーション経験を説明しましょう(生成イメージ)

どちらの検定も学習成果を示す材料になりますが、合格しただけで手話通訳の仕事が保証されるものではありません。また、手話通訳者全国統一試験や手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)とは別の制度です。

接客、福祉、教育、医療などで活かしたい場合は、希望する職場で必要な手話レベルを確認し、ろう者との交流や会話練習を重ねることが重要です。通訳を目指す場合は、自治体の養成講座や通訳者・手話通訳士の制度も別に確認しましょう。

2026年の試験日程

検定 対象級 試験日 申込状況 受験料
全国手話検定試験 5・4級 2026年10月10日 7月24日で受付終了 4,700~5,300円
全国手話検定試験 3・2級 2026年10月11日 7月24日で受付終了 6,000~8,000円
全国手話検定試験 準1・1級 2026年10月17日 7月24日で受付終了 9,300~10,600円
手話技能検定 3~6級 Web 2026年9月27日 7月29日で受付終了 4,500~6,500円
手話技能検定 1・2級 2026年11月7~8日 9月2日で受付終了 9,500~11,500円

2026年分は記事作成時点ですでに申込受付が終了しています。次回の実施日と申込期間は、各公式サイトの更新を確認してください。

合格に向けた勉強方法

公式の出題範囲から覚える

最初に受験級の語彙数、例文、試験形式を確認します。級の数字だけで教材を選ばず、受験する検定専用の公式教材や出題範囲を基準にしましょう。

映像を見て意味を取る練習をする

単語カードだけでは、手の動き、表情、体の向き、文脈をまとめて読み取る練習が不足しがちです。動画を途中で止めずに見て、意味をつかむ練習を重ねます。

会話試験がある級は相手と練習する

全国手話検定を受ける人は、一人での暗記に加えて、ろう者や講師、学習仲間と会話する時間を作りましょう。伝わらなかったときに言い換える力も、本番で役立ちます。

よくある質問

手話検定と手話技能検定はどちらが就職に有利ですか?

どちらか一方がすべての職種で有利とはいえません。会話を重視する職場では全国手話検定の学習内容を説明しやすく、語彙や読み取りを段階的に示すなら手話技能検定も学習成果になります。求人の条件を確認し、取得級と実際の使用経験を伝えましょう。

両方受けてもいいですか?

問題ありません。手話技能検定で語彙と読み取りを確認し、全国手話検定で会話力を試すなど、目的を分けると学習の弱点を見つけやすくなります。

独学ならどちらが始めやすいですか?

指文字から始められる7級があり、Web受験も選べる手話技能検定は独学の入口を作りやすいです。ただし、自然な手話表現や会話力を伸ばすには、独学だけで完結させず、ろう者や講師から学ぶ機会も取り入れましょう。

「手話検定」は正式名称ですか?

一般的に「手話検定」と呼ばれることがありますが、この記事で比較している正式名称は「全国手話検定試験」と「手話技能検定」です。申込や履歴書記載では正式名称を使いましょう。

迷ったら身につけたい力から決める

相手と手話で伝え合う力を試したいなら全国手話検定試験、指文字から語彙・読み取りを段階的に学びたいなら手話技能検定が選びやすいでしょう。

仕事に活かしたい場合も、検定名だけで決めるのではなく、希望する仕事で必要なコミュニケーション力を調べ、実際に手話を使う経験を積むことが大切です。

次回の試験日・申込期間は公式サイトで確認できます

全国手話検定試験 公式サイト
手話技能検定 公式サイト

参考にした公式情報

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